歩行分析事例

「最近、つまずきやすい」「歩き方がおかしいと言われた」――そんなお悩み、年齢のせいだとあきらめていませんか? AI歩行分析ラボでは、スマホで撮った歩く動画から、ふだん気づかない歩き方のクセを「数字」で見える化できます。今回は実際の利用者さんの結果をもとに、何がわかって、どう改善すればいいのかを、わかりやすくお伝えします。

※ 本記事はご本人の同意を得て、個人が特定できない形で内容を編集してご紹介しています。

今回ご紹介する方

年齢・性別 80代・女性
主な悩み 左ひざの痛み/左ふくらはぎに大きな腫れ
転倒歴 この1年で3回以上転倒。週1回くらいヒヤッとする
転倒への不安 強い

ご本人は「歩いていると体がふらつく」「左ひざが痛くて踏ん張れない」と話されていました。
ご家族からは「最近、家の中でもつまずくのが心配」というお声も。
そこで、後ろから横からの2方向で歩く姿を撮影し、AI歩行分析にかけてみました。

【後ろから見た結果】4つの特徴

① 体が左右にゆれている

歩いているとき、上半身(とくに肩)が左右にゆれていました。
特に右足で立っている時に体が右側へ大きく傾く瞬間があり、これは痛い左ひざに体重をかけたくないので、体を傾けて痛みから逃げようとする無意識のクセです。

② おしりの横の筋肉が弱っている

左足で立った時、骨盤が反対側に平均3〜5度くらい落ちる動きが見られました。
これは「中殿筋(ちゅうでんきん)」というおしりの横の筋肉が弱っているサインです。この筋肉が弱ると、ひざへの負担が増える悪循環に。

③ 左ひざが外側に開いている(O脚気味)

左足で立っている時、ひざが外側に開いた形(平均6.5度のO脚状態)になっていました。右足はほぼまっすぐ(1.2度)なので、左ひざだけにストレスが集中している状態です。

④ 足の幅を広くとって歩いている

転ばないように、無意識に足の幅を広く(骨盤幅の約1.5倍)とって歩いていました。これは「転倒が怖い」という気持ちが歩き方に表れている結果です。

【横から見た結果】5つの特徴

① 足を「つま先から」つけている

本来:かかとから着地するのが理想
この方:左右とも約6割がつま先から着地(左64.7% / 右62.5%)

つま先から着く歩き方は、ふくらはぎや足首にずっと力が入った状態になり、ひざで衝撃を受けとめられません。結果としてひざへの負担が増え、つまずきやすくもなります

② 足が地面からあまり上がっていない

足を前に出すときのつま先と地面のすき間
左足:1.8%(脚の長さ比) / 右足:2.7%

数字だけ見るとピンとこないかもしれませんが、これは「少しの段差や敷物でつまずく可能性が高い」レベルです。とくに左足が要注意。

③ 歩幅が一歩ごとにバラバラ

歩幅のバラつき指数(CV):0.60 ※ 安定した歩行は0.2前後

「大きい歩・小さい歩」が混じっている状態で、無意識に左右で歩幅を変えているサインです。痛みや不安が歩幅に出てしまっているのです。

④ 蹴り出す時の脚の伸びに左右差

脚が後ろに残るときの角度(最大):
左:29.7度(大きすぎ) / 右:20.3度(普通)

左の方が大きく後ろに流れているのは、左ひざに体重を乗せ続けたくないので、すぐ右に体重を逃がそうとしている動きです。横から見ても「左をかばう」歩き方がはっきり出ていました。

⑤ 頭が前に出ている・前後にゆれている

頭が体より前に出やすい姿勢で、歩くたびに前後に大きくゆれていました(脚長比で約26%)。猫背気味の姿勢はバランスを崩しやすく、ひざや腰への負担も増やします

両方の結果を合わせると見えてきたこと

これは「転倒しやすい歩き方」の典型パターンでした

  • 足のつき方が つま先優位で、ひざに衝撃が直接かかる
  • 足のあがりが低く、つまずきやすい
  • 歩幅が安定しない
  • 左足をかばう動きが、後ろからも横からも見える
  • 頭が前に出た猫背気味で上半身が前後にゆれる
  • 左ひざはO脚気味で内側に負担集中

このまま放っておくと、また転んでしまう可能性が高い――そう判断できたので、すぐにリハビリプランを作成しました。

おすすめした体操(一部ご紹介)

このケースでは、まず左ふくらはぎの腫れの原因を医師に診てもらってから、以下の体操を始めるようお願いしました。

▼ おしりの横の筋肉をきたえる(最優先)

クラムシェル(貝のような体操):横向きに寝て、両膝を軽く曲げ、かかとをつけたまま上のひざを開く。
👉 左右10〜15回 × 2セット

▼ かかとから着く歩き方の練習

つま先上げ体操:いすに座り、かかとを床につけたままつま先を上に持ち上げる。
👉 10〜15回 × 2セット

▼ 足を高く上げる体操(つまずき予防)

もも上げ:手すりにつかまり、片足のひざを太ももが床と平行になるくらいまでゆっくり上げる。
👉 左右各10回 × 2セット

▼ 姿勢を整える体操

あご引き体操:いすに座って背筋を伸ばし、あごを引いて後頭部を後ろに引く(二重あごを作る感じ)。
👉 5秒キープ × 10回

このほかにも、ふだんの歩き方を整えるための練習や、家の中の環境調整(かかとのある室内ばきを選ぶ、段差や敷物に注意する、など)もお伝えしました。

歩き方は「数字」で見える時代に

今回ご紹介したように、AI歩行分析を使うと、ふだん「なんとなく」感じていた歩き方の悩みが具体的な数字として見えてきます。

たとえば「O脚かな?」と感じていても、実際に左ひざが何度開いているのか、右はどうなのか――数字で出ると、どこを重点的にリハビリすればいいかがはっきりします。
さらに2週間後・1か月後にもう一度撮影すれば、体操の効果が数字で確認できます。「気のせいかな」ではなく、はっきりとした改善を実感できるのが、この方法の強みです。

こんな方におすすめです

  • 最近つまずくことが増えた方
  • 歩くとひざや腰が痛い
  • 転倒が心配なご家族をお持ちの方
  • 機能訓練の効果を数字で確認したい方
  • 歩き方を変えたいけど何から始めればいいかわからない」方

AI歩行分析ラボ / 兵庫県西宮市

スマホで撮った動画から、歩き方の特徴を「数字」で見える化。
ご本人にもご家族にもわかりやすいレポートをお届けします。

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※ 本記事は実際の事例をもとに、個人が特定できないよう内容を編集してご紹介しています。
※ ご紹介した体操は一般的な内容です。痛みや腫れがある場合は、必ず医師にご相談のうえ実施してください。
※ AI歩行分析の結果は、医師の診断や治療方針を置き換えるものではありません。

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